毎朝2時に起きる男の雑記

仕事の関係で毎朝2時起き、就寝は夕方6時くらい。趣味は読書、海外ひとり旅、駅伝観戦。

井上大仁 〜マラソン・アジア王者は東京オリンピック出場なるか〜

井上大仁(いのうえひろと)選手をご存知でしょうか?

 

昨年(2018年)のジャカルタ・陸上アジア大会でマラソンに出場し、日本人32年ぶりの優勝を飾りました。

自己ベストは現役選手で3番目に速い2時間6分54秒。これらの実績から、大迫傑設楽悠太、服部勇馬とともに、日本マラソン界「Big4」の一人として名を連ねました。

 

 

そんな井上大仁選手について紹介します。

 

 

井上選手は長崎県諫早市出身の選手です。鎮西学院高校に通っていました。

高校時代の5000m自己ベストは14分29秒。インターハイ全国高校駅伝の出場経験はありません。

高校時代の自己ベストを、他のBig4の選手と比較してみても

 

大迫傑:13分58秒

設楽悠太:14分07秒

服部勇馬:13分56秒

 

と、全国トップクラスの実力を持っていたのに対して、井上選手は決して全国区の選手ではありませんでした。

 

 

大きく力を伸ばしたのが大学時代。

山梨学院大学時代は4年連続で箱根駅伝に出場し、1年時は1区10位、2年時にはチームの日本人エースに成長し、出雲1区5位、全日本1区2位、箱根3区7位。3年時には全日本大学駅伝2区で区間賞を獲得します。また、2014年の3月には、大学3年生ながら世界ハーフマラソン選手権の日本代表として出場もしています。

4年時にはチームの主将に就任し、関東インカレ10000m2位、ハーフマラソン優勝。一気にトップクラスの選手に駆け上がりました。箱根駅伝の予選も個人5位。箱根本戦では3区を任され、アクシデントにより最下位で襷を受け取りますが、区間3位の走りでチームにいい流れを引き寄せました。最下位スタートから井上選手の快走をきっかけに少しずつ順位を上げ、チームは総合9位とシード権を獲得しました。

大学4年間で、5000mの自己ベストを一気に50秒近くも伸ばし、13分42秒。10000mでも28分19秒を記録し、いずれも山梨学院大学の日本人記録を更新しました。

 

大学卒業後は三菱日立パワーシステムズMHPS)に在籍。

初マラソンとなる2016年3月のびわ湖毎日マラソンでは、2時間12分台の総合9位(日本人7位)。30km過ぎまで日本人首位争いを演じていましたが、その後脱落。しかし、初マラソンとしては素晴らしい結果を残しています。

2度目のマラソンとなる2017年の東京マラソンでは、外国人選手がハイペースで進めていく中で自分のペースを守り、2時間8分台で自己ベストを約4分も更新。日本人トップの総合8位という結果から、世界陸上ロンドン大会にマラソン日本代表として初選出されました。

世界陸上では序盤から海外勢に喰らい付くも、中間点付近で遅れ始め、26位に終わります。初の世界大会はほろ苦いデビューとなりますが、翌年に目覚ましい活躍を見せます。

 

2018年の東京マラソンでは、当時の日本歴代4位となる2時間6分54秒をマークします。同大会で設楽悠太選手が日本記録を樹立したことで井上選手は悔しさの方が大きかったとのことですが、井上選手も凄まじい記録です。

そして同年のジャカルタアジア大会では、日本人32年ぶりの金メダルを獲得。高温多湿の悪条件の中での結果は、夏のオリンピックでも活躍の可能性を感じさせてくれましたね。

 

 

待ちに待ったMGCでは、残念ながら東京オリンピック内定とはなりませんでした。

Big4として周囲から過度な期待をかけられ、相当なプレッシャーがあったと思います。一発勝負は本当に何が起こるかわからないですね。しかし、今後の福岡国際マラソン東京マラソンびわ湖毎日マラソン日本記録相当となる2時間5分49秒以内を出すことができれば、オリンピック代表内定となります。井上選手はこのタイムを出せるだけのポテンシャルは持ち合わせていると思います。今後、井上選手がどの大会に出て、どんな結果を残していくか楽しみですね。