人生100年時代。自分が60歳の時ってどうなっているんだろう?
こんにちは。
2019年現在の日本の平均寿命(厚生労働省が2019年7月30日発表)
男性:81.25歳、女性:87.32歳
男女ともに過去最高を更新したことがわかりました。世界ランキングだと女性が香港(87.56歳)に次いで2位、男性が香港(82.17歳)、スイス(81.4歳)に次いで3位とのことです。
平均寿命は男女ともに年々伸びています。
また、内閣府公表の高齢社会白書「平均寿命の将来推計」によると、平均寿命は今後も伸び続け、2060年には男性は84.19歳、女性は90.93歳になると予想されています。
この数字って本当なのでしょうか?
少し前になりますが、
ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラッドン教授とアンドリュー・スコット教授の共著、「ライフ・シフトー人生100年時代の人生戦略ー」が、世界中に衝撃を与えた。
同書の中で紹介されている、米カリフォルニア大学バークレー校とドイツの学術機関マックス・プランク研究所の共同研究による将来の寿命予測によれば、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳まで生きる、とされています。
また、現在20歳の人は100歳以上、現在40歳の人は95歳以上、現在60歳の人は90歳以上生きる確率が半分以上ある、というのです。
では、なぜこのデータと政府が公表しているデータにズレが生じているのか。
その理由は単純です。
「ライフ・シフト」で紹介されているデータは、これまでの人間の平均寿命化の速度から予測される今後の長寿命化を計算に入れた「コーホート平均寿命」なのに対し、国が発表しているデータは今後の長寿命化を一切計算に入れてない「ピリオド型平均寿命」であるからです。
先進国の平均寿命はこの200年間ずっと、10年ごとに2〜3歳のペースでほぼ右肩上がりで一直線に伸びてきており、いまだ減速する気配は見られないとのこと。
テクノロジーの進歩、病気の早期発見、治療法の向上などにより、人間の寿命はずっと伸び続けてきました。このままのペースでいけば、今、20代や30代の人の寿命は100歳をゆうに超えてくるという事実が明らかになっています。
また、平均寿命はあくまで、がんや心筋梗塞・脳卒中などの急性の病気や事故で亡くなる人も含めての平均値です。つまり、大病やけがをしなければ、100歳を超えることの方が当たり前になってきます。
ではなぜ、国は人間の長寿命化を無視した平均寿命を発表し続けてきたのか。
それは恐らく、公表し認めることで、世の中がパニックになるのを恐れたからではないでしょうか。
近年では、40~50代でもかなりハードなスポーツをしたり、最新のスポットで遊んだり、異性と合コンをしたりするなどして、若々しい人がたくさんいます。60歳になっても年齢を感じさせることなく、若者と同じくらいバリバリ働けそうな人がたくさんいます。
数十年前には考えられなかったことでしょう。
そして、
これからも医療の進歩や健康意識の高まりは加速していくことが予想されます。
つまり、今の60歳の人たちと、私たちが60歳になる頃の、
見た目や、健康状態が同じ、ということはあり得ないと思います。
私たちが60歳になるころには、今の60歳の人よりも、より若々しく健康でいられるでしょう。
こうした事実を踏まえて、大切なのは「100歳まで生きることを踏まえた人生設計をしないといけない」ということです。仮に60歳まで仕事を続けるとすると、退職後の余命が20年だと思っていたのが倍の40年になってしまいます。
この長いセカンドライフを、国が何とかしてくれると思っているのであれば甘すぎます。
国の社会保障制度も、企業の制度も、縮小していくことは確実です。年金支給額が減り、退職金も期待できず、医療費や税負担が増えていくことは明白です。
岡村聡さん著「20代で知っておきたいお金のこと」によると、
今の20代の人たちは、親世代と比較して人生全体で、なんと1人5000万円、夫婦2人だと1億円も負担が大きい、とされています。
皆さんの両親で1億円の資産を持っている人がどれだけいるでしょうか。
親世代と同じことをしている人には、悲しい未来が待っています。
会社勤めだけではなく、副業や起業、個人M&Aといったことも視野に入れないといけません。